
スーパー戦隊シリーズへの深い愛情が、挿入歌への参加や声優出演へとつながった宮島咲良さん。その裏にあったのは「好き」と言い続けることだけではなく、オファーが来る前から準備を重ねる姿勢でした。
インタビュー後編では、地道な行動が仕事を引き寄せたエピソードとともに、「やりたいことが見つからない」「周囲と比べて焦る」と悩む人へのメッセージを紹介します。好きなことを仕事にする人だからこそ語れる、等身大のキャリア論とは。
スーパー戦隊とディズニーは「卒業」するものではなく、大人になってからこそ楽しむもの
宮島さんの考えるスーパー戦隊シリーズの魅力を教えてください。
特撮全般に言えることですが、子どもを対象にしているけれど、子どもだましじゃない点です。
ストーリーが練られていて深いし、こだわりも感じる。これはディズニー作品にも言えることですが、大人になって見返すことで新たに気づくことが多いんです。私にとって特撮とディズニーは卒業するものではなく、大人になってからも楽しめるものです。
島さんのスーパー戦隊シリーズベスト3を教えてください。
1位は『秘密戦隊ゴレンジャー』で、2位は『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』です。今日はドンブラザーズの話もしたかったんですよ。何回も見てるけれど、いまだに意味不明です、いい意味で(笑)。ピンクのキジブラザーを演じたのがシリーズ初となる男性、しかも既婚者なんですよ。
変身後は、脚が長すぎてCGになるんです。シリーズ定番の流れもめちゃくちゃで、大人にこそ見てもらいたい作品です。あと、ドンブラザーズは「縁ができたな」というセリフがキーワードなんですが、私も人や事柄とのご縁をとにかく意識的に大切にしているので、そこも惹かれるポイントですね。
3位はそのときの気持ちによって変わるんですよ。それをいつも中川翔子氏と話すんですけれど、毎回楽しくて。3位は今の気分だと『烈車戦隊トッキュウジャー』かな。モナキのじん(平牧仁)君がトッキュウ2号/トカッチを演じているんですが、私はじん君が苦労したり悩んだりしている時期をずっと見てきたので、モナキとしてブレイクした今がとても嬉しいです。人は何歳になっても輝くときが来るんだなって思います。
「戦うトレンディドラマ」とも呼ばれている『鳥人戦隊ジェットマン』の最終回は、衝撃の内容だったのを覚えています。
子どももびっくりですよ! ジェットマンはトレンディドラマの要素があって、ヒーローたちの恋愛模様が描かれるんですよね。レッドホークの天堂竜(てんどうりゅう)と結城凱(ゆうきがい)は恋のライバルでもあって、最終回で……ね。私はずっと勇気と力と技と団結で生きてきたので、恋愛シーンが苦手だったけれど、大人になった今見返すと新しい発見がいろいろとありますね。
「宮島、また来ました!」地道な行動が仕事を引き寄せるそ楽しむもの

そんな大好きなスーパー戦隊シリーズとは、最初にどのような仕事で関わったのでしょうか?
最初は『手裏剣戦隊ニンニンジャー』の挿入歌、「忍ばずわっしょい!シュリケンジン」の歌唱を担当させてもらったことです。私はそれまでの人生で何度もスーパー戦隊の音楽に助けられてきたので、音楽の面で恩返しができないかと考えていたんです。そこで、音源をリリースしている日本コロムビアさんに存在を知ってもらうために、つてをたどって担当の方に思いの丈を伝え、足繁くいろいろなイベントに足を運んで「宮島、また来ました!」みたいにとにかく足を使って覚えてもらいました。
そういった地道な営業努力が実を結んで、結果につながったんですね。
大切なのは、自分の愛をまっすぐにピンポイントで届くところに伝えることですね。必殺技みたいな感じで、「ここ!」って狙ったところに届ける。
当時は何も考えず、自分がやりたいから行動に移すという感じで、実際に仕事として決まる直前になってマネージャーに話しました。「私、歌を歌うかもしれません」って(笑)。
今後、スーパー戦隊シリーズのメインキャストとしてのオファーが来たらどうしますか?
肩はあったまっているからいつでもやらせてください(笑)。しっかり準備はしておくタイプですから。私は以前から敵役の声優をやってみたいと思っていたんですよ。ゴレンジャーが好きな理由も敵の黒十字軍が魅力的だからで、オファーの話がないときから自腹でレッスンを受けていました。そうしたらある日、仲良くさせてもらっている坂本浩一監督から声優としてのオファーをいただき、『宇宙戦隊キュウレンジャー』のスピンオフ作品(『From Episode of スティンガー 宇宙戦隊キュウレンジャー ハイスクールウォーズ』)に出演することができたんです。

